●センターコンソール
 
 328の書籍などの写真において、結構下駄を履いて写ることに なるのが多いのが、このセンターコンソール上のスイッチです。308の時代と比べて、かなり近代化が進んだ部分、とかなんとか書かれていることも少なくな いようですが、写真ではパッと見、すごく質感の高いプラスチックを使って、スパッスパッと手が切れるような操作感が得られるんじゃないかと連想させられま す(少なくとも、私はそうでした)。
 
 ところがぎっちょんちょん(笑)。実際に間近で見て触ってみる と、これが大違い(爆)。特に後ろの4つ並んだスイッチなんて、昔遊んだモデルガンのプラモデルによく使われていたABS樹脂かなんかみたいで、質感も大 味。ペチンペチンと、悲しいタッチで動く代物なのでした。
 
 エアコン(クーラーか)のつまみも、なんかちゃちい感じ。まぁ、同年式の911と比べれば、ちょっとだけマシってぐらいでしょうか?
 
●オプション
 
 オプションらしいオプションが、何も選択の余地のないのは、この車を新車で購入できた層にとって、何か物足りない寂しい感じの328ですが、本皮装のダッシュボード、及びルーフ内張りとリアウィンドー回りの本皮装は、その数少ないオプションの一つです。

 しかし、この車のファーストオーナーは、そのどちらも選択してい ません。左の画像で、ドアの内張りが本皮、インナーグリップが合成皮革です。色が違うのが分かります。また、ルーフ内張りとリアウィンドー回りの本皮装を 選ぶと、右の画像でいうところの、天井のあたりも、リアウィンドーの下あたりも、本皮で包まれたのだと思います。
 
 しかし、コクピット周りがすべて本皮でくるまれてしまうよりも、布切れの面積の多い方がカジュアルで、この328という車のキャラクターに合っていると思います。ファーストオーナーの選択は、賢明だったのではないでしょうか?

 
 また、当時このオプションはかなり高価だったと思いますが、そこまでして本皮のオプションを選択している個体があったとしたら、それは、そうしたいと思うファーストオーナーの意志がかなり硬かったということを表しているのではないでしょうか?
 
 ファーストオーナーのカラーレーションに色濃く染まっているよ り、この個体は328のスタンダードな状態だ、ということで、そこが結構気に入ってます。変なことを気にする人だな、とお思いになる方もいらっしゃるかも しれませんが……。もっとも、そんなに深いこと考えないで、ホイホイ本皮オプションを注文した個体が、結構数あったりして(笑)。
 
●メーター照明
 
 ネットの知り合いのMさんが、メータークラスタの照明が輝くの を眺めるのがお好きなようで、ご自身の車の光っているところも画像に撮って、送ってきてくれたものですから、そのお返しというわけで、夜のメーター周りで す。でも、あんま上手く写りませんでした。ゴメンなさい。
 
 この時代のフェラーリは、間接光なので(ポルシェもそうですが)、国産車のように、眩しいほどには光りません。
 
 そうそう、オーディオにも少し触れておきましょう。実は、328は同年式の911と違って、オーディオも標準設定がないものですから、メクラ板がはめられてるのが、実はラインオフ直後の状態なんですね。
 
 それじゃ、いくらなんでも寂しいですから、ファーストオーナー がつけたのでしょう。黒のナカミチのCDチューナーがはまってました。ナカミチは、ホームオーディオのカセットデッキ&カーオーディオで名高いメーカーで すが、どうせつけてくれるなら、F1のテクニカルサプライヤーのパイオニアが良かったな、などと、わがままを言ってます(笑)。
 
 しかし、今、カー用品店行くと、カーオーディオ、みんなケバい ですよね。どういうセンスしてるんだろうって作った人を疑いたくなるようなのばっかりです。まぁ、顧客の要望に応えていったらああなったのだ、ということ なんでしょうけど、黒一色で落ち着いている今のコクピットに、とても招き入れる気になりません。かといって、ちょっと大人な雰囲気のものをとなれば、目の 玉飛び出ちゃうような値段ですし……。
 
 ファーストオーナーのセンスが良かったことに感謝しつつ、このナカミチが1日でも長く壊れないよう祈りながら、使っていきたいと思います。
 
 
 
 
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